◆ 探し物はなんですか? 〜May I help you?〜 @ ◆

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いつもの帰り道。
ちょうど公園を横切っていると、後ろから声をかけられた。

「ねえねえ、ちょっと良いかな?」

「?」

声に振り返ると、大学生かな?
髪の毛の茶色い、背の高いお兄さんが立っていた。

「ちょっと探し物をしてるんだけど、手伝ってくれないかな?」

困った顔で、ぽりぽりと顔を掻く仕種がなんとなく好印象だ。

「いいですよ。何を探してるんですか?」

「うん、皆持ってるんだけど、中々良いのがっていうか、使いたいなって思うのが見つからなくて」

???なんだろ??? 大切なものなのかな?

「使うって?僕も持ってるものですか?」

「うん、君のならばっちり!っていうか、今日はラッキーだなあ・・・」

お兄さんはニコニコしながら僕の手を引いてトイレへと向かう。

「あの、どこへ行くんですか?」

「あ、ごめんごめん。友達が、オレが見つけてくるの待ってるんだ。」

トイレ?ハンカチかな? 
でもそんなに大切な物じゃないし・・・

「あの、探し物ってな−」

「あ! そうそう、君のを使わせて欲しいんだけど、良いかな?
ちょっと・・・っていうか凄く汚しちゃうと思うんだけど。」

「?? 構いませんけど・・・ 探し物って何なんですか?」

「いいから、いいから。」

いたっ・・・ 
何だかお兄さんの手の力が強くなった。

??

困ってるみたいだし、僕の持ってる物で良いなら全然協力するけど・・・ 

何なんだろ・・・?


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