ピンポーン。
え?
もうそんな時間?!
緊張しすぎてついつい長風呂してしまっていたみたいだ。
慌ててバタバタと玄関へと走る。
「は、はいッ」
ガチャッ。
『・・・ど〜も。』
好みすぎる男の子の訪問に、ドアを開けたままノブヒロは硬直してしまう。
『・・あんた、ノブヒロさん?』
うお・・・
声も好みだ///
「うん・・・えっと、カズミくん?」
『そーだけど、・・・あんた見過ぎ。入れてくんないの?』
「え?、あ、どうぞ! 写真よりもぶっちぎりで好みだったからちょっと驚いただけ! どうぞどうぞ!」
やっべ、テンション上がる・・・
『オレも。』
・・へ?
『あんたも想像より好みだよ。』
「えぇッ!?」
どんな表情をしていたのか・・・
カズミくんが爆笑している。
『ぷッ、ははは・・・髪、襟足濡れてる。シャワー浴びてた?』
困った。
好みすぎる・・・
「・・う、うん///」
『何?そんなすぐシタかった?』
クスクスと笑いながら、襟足にそっと触れるカズミにノブヒロの鼓動が乱される。
ノブヒロはカズミが靴を脱ぐのを待って、ちゃっかりと手を握って奥へと招き入れた。
「・・えっと、ここがリビングで〜・・・あっちがベッドルームなんだけど・・/// どうしよっか・・?、何か飲む? で、ちょっと話す?」
『良いけど・・・時間経っちゃうよ?』
「良〜の良〜の。」
『すぐ、シタいんじゃねぇの?』
「うぅ・・・良〜の、良〜の・・」
またクスクスと笑うカズミに、ドキドキが止まらない。
『・・金とるよ?』
「え。」
『別料金。延長代。』
「で、ですよね〜・・・」
『ぷッ、あんた学生? 期待してねぇよ。』
か、完全に遊ばれてる・・・?
でも、こんなやり取りも楽しかった。
うぅ・・・
この年でこんなことして・・・
モテない奴だと思われてんだろうなぁ
こなれた態度に、崩れた笑顔はすごく魅力的だった。